6月18日
王国、消された持ち味 ブラジル、スイスと1−1
ブラジル−スイス後半5分、ヘディングで同点ゴールを決めるスイスのツーベル(右から2人目)=ロストフナドヌーで(共同) |
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ブラジルは20本のシュートで1点と決定力を欠き、微妙な判定も味方しなかった。チチ監督は「初戦で勝ちたいという思いが、不安や重圧につながった」と認める。自国でドイツに1−7と屈辱的な大敗を喫した4年前の雪辱を期す舞台で、まず勝ち点1を手にした。
序盤は左サイドでネイマール、コウチーニョ、マルセロが連係し、ブラジルらしいリズムで攻める。前半20分にコウチーニョが得意の角度からミドルシュートを決めて先制したが、球際で激しく寄せてくる相手守備に徐々に持ち味を消された。
不運だったのは後半5分の失点シーン。CKでミランダの背中を押してフリーになった相手に頭で決められた。チチ監督は「明らかなファウル」と指摘したが、恨み節はなし。むしろ試合後にミランダから「反則と分かってもらうよう倒れればよかった」と言われ、「それは駄目だ。わざと倒れてはいけない」と諭したことを明かした。
W杯の初戦で勝てなかったのは1978年以来10大会ぶり。それでも優勝候補の自信と余裕を漂わせる監督と同じように、コウチーニョは「1次リーグは3試合ある」と先を見据え、気持ちを切り替えた。 (ロストフナドヌー・共同)

