6月16日

ロナルド本領 最年長ハット ポルトガル、スペインとドロー

ポルトガル−スペイン 後半、ハットトリックとなる同点のFKを決め、喜ぶポルトガルのロナルド=ソチで(ロイター・共同)

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 【ロシアW杯本社取材団】サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会第二日は十五日、ソチなどで一次リーグ三試合が行われ、B組の好カードはポルトガルがエース、クリスティアノ・ロナルド(33)のハットトリックの活躍で、スペインと3−3で引き分けた。前半に2得点したロナルドは、1点を追う後半43分にフリーキックを直接決めた。W杯四大会連続得点はペレらと並ぶ史上四人目で、三十三歳での一試合3得点は大会最年長。

 A組の古豪ウルグアイは試合終了間際の得点でエジプトを1−0で振り切った。B組のイランは後半ロスタイムのオウンゴールによる決勝点でモロッコを1−0で破った。

◆独壇場 輝き一身に

 四年に一度しか巡ってこない大舞台。しかも優勝候補のスペインとの初戦という状況が、クリスティアノ・ロナルドの輝きをさらに際立たせた。

 終了間際の劇的な同点ゴールを含め、一人で全3点を決めてポルトガルを救ったエースは「いつも自分の力を信じている。こういう結果を出すために努力している」と強烈な自負をのぞかせた。

 まさに独り舞台だった。立ち上がりに得意のドリブルで相手の反則を誘い、狙い通りに獲得したPKを決めて先制。追い付かれた後には左足の鋭いシュートで2−1として前半を折り返したが、真骨頂は後半に2−3と逆転された後だった。

 主審に猛抗議するなど焦りも隠せなかったが、終了間際にゴール正面の好位置で自らFKを得て、クライマックスの舞台を整える。重圧をかみしめるように、ゆっくりとした助走から右足で放つと鮮やかな弾道で決まり、跳び上がって両腕を広げるおなじみのポーズで感情を爆発させた。

 全員が連動するパスワークで世界を席巻したスペイン。個よりも戦術が重視される時代を象徴するような強敵に、圧倒的な力で立ち向かう姿は、現代サッカーにおいて異彩を放つ。ポルトガルのサントス監督は「彼のすごさはフィジカルよりもメンタルの耐久性だ」と称賛した。 (ソチ・共同)

中日新聞 東京新聞

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