6月15日
宇佐美、復権へ攻める 日本、調整最終段階
キャンプ地カザンでの初練習でランニングする長友(左端)ら日本イレブン=共同 |
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【カザン(ロシア)=対比地貴浩】日本代表は14日からベースキャンプ地の当地で練習を始め、調整は最終段階に入った。19日に迫る1次リーグ初戦のコロンビア戦に向け、左サイドのポジションを乾(ベティス)と争う宇佐美(デュッセルドルフ)は「もっと攻撃的な姿勢を」と闘志を燃やした。
W杯前最後の強化試合だった12日のパラグアイ戦では現実を突きつけられた。ベンチに座る自身の目の前で乾が2ゴール。西野監督就任後の初勝利に貢献し、大きな存在感を示した。
宇佐美はG大阪時代の恩師である西野監督から、ゲームメーク能力に加え「いろいろなシュートを持っている」と現所属クラブで今季8得点を高く評価されてきたが、先発出場した8日の強化試合スイス戦ではシュートは0本。攻守に運動量が不足し、連動したプレーも少なくチームは0−2で敗れた。
スイス戦を振り返り、宇佐美は「ボール回しより自分で完結させることが必要だった」とシュートへの貪欲さが足りなかった点を反省。心情をあまり表に出さないタイプで「自分を第三者として客観的に見たい。平常心が大事」と冷静だが、W杯への情熱は失っていない。求められる役割を見つめ直し、本番直前まで復権への道筋を探る。

