6月15日

西野監督、寒いカザンで熱弁 キャンプ地で初練習

カザンの肌寒い気候の中、長袖で初練習する日本イレブン(共同)

写真

 【カザン(ロシア)本紙取材団】旧共産圏で初めてのW杯が14日、開幕した。モスクワのルジニキ競技場で、セレモニーに続いてロシア−サウジアラビアでスタート。日本代表は同日、大会のベースキャンプ地カザンで初練習を行った。西野朗監督(63)はカザン入りした13日、W杯ブラジル大会で大敗(1−4)した相手で今大会の初戦(19日)のコロンビアへの“リベンジ”を宣言した。また、天敵を倒すためにトリックプレーなど秘策を磨く。

 西野監督が天敵退治の総仕上げに入る。気温14度の肌寒いカザンでスタートを切った。前日は国際サッカー連盟(FIFA)の公式インタビューを受け、第一声は「やはり気候が少し涼しい」だった。だが、練習前の円陣は約5分選手に話し込んだ。12日のパラグアイ戦で就任後3試合目で初勝利を挙げ、寒さとは正反対に言葉は熱を帯びた。

 「前回のブラジル大会の1次リーグ3戦目がコロンビア戦でした。その敗戦もありますし、そのとき戦った選手たちの何名かは今回も参加しています。日本代表として、ブラジル大会のときの思いをしっかりぶつけたいと思います」

 世界一を目標に掲げて臨んだ前回大会。壮大な夢はコロンビア代表MFロドリゲスらに打ち砕かれた。1−4の大敗。自信も、誇りも根こそぎ奪われた。本田が天を仰ぎ、長友が号泣した。あれから4年−。汚名返上の舞台へと戻ってきた。低空飛行だった西野ジャパンも上向きの兆しを見せている。

 パラグアイ戦では前半に決定機を外した乾に「スパイクに何か入っているじゃないか」と西野流のジョークさく裂。乾の気持ちを軽くし、後半の2得点につなげた。DF槙野が「前任者(ハリル前監督)にはなかったこと」と言えば、DF昌子も「いやあ、すごいっすよね。西野監督の下、結果を残す。日本の新たな歴史を作る」と息巻く。

 西野監督は言う。「初戦で戦うコロンビアをしっかり分析して、自分たちが戦える準備をすること。また勝つために今までオープンにできなかった部分もある」と明かした。事前キャンプ地のオーストリアで取り組まなかったトリックプレーなどにも本格的に取り組む。タタール語で「大鍋」を意味するカザンの地で「アキラ・スペシャル」を調理、4年前の雪辱を果たす準備を完成させる。 (占部哲也)

中スポ 東京中日スポーツ

※ご利用のブラウザのバージョンが古い場合、ページ等が正常に表示されない場合がございます。

速報
ピックアップ
コラム・評論

Search | 検索