6月13日

ゼロ地獄やっと抜けた西野監督 でも3戦連続2失点には不安

日本−パラグアイ後半、2点目のゴールを決めた乾(右)に声を掛ける西野監督=オーストリア・インスブルックで(岩本旭人撮影)

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◇国際親善試合 日本4−2パラグアイ

 ゼロ地獄からの脱出、就任後初白星。「縦に強く出ただけではなく、しっかりボールを保持しながら、タイミングを見て、縦の攻撃ができた。しっかり崩して攻撃できたのがよかった」。西野監督はホッとした様子だった。

 「新しい可能性を高いレベルで求めたい」。そう話していた指揮官は8日のスイス戦からDF酒井高を除く10人を入れ替えるファンタジー采配を断行した。W杯前最後の試合。それでも、「テスト」と繰り返し言った。23人全員を使って見極める。選手間の相性、最適なポジション。ベンチには一切座らず、じっと見つめた。後半6分の同点、同18分の逆転シーンでも歓喜の輪には加わらなかった。

 パラグアイはW杯に出場しない。全体的に体が重く、W杯のレベルからはほど遠かった。全てはW杯初戦のコロンビア戦を想定していた。「自エンド(自陣)に押し込まれた状況を、相手にコントロールされた状態ではなく、ある程度ブロックを作った状態でやる。そこのタイミングを合わせていかないといけない」。押し込まれた展開での守備を確認したかった。

 しかし、3試合連続で失点。しかも、ロングスローにDF昌子が競り負け、こぼれ球にもMF柴崎が棒立ちだった。このシーンのように押し込まれると弱い。西野監督は「グループ」での守備を強調し、ハリルホジッチ前監督が叫んだ「デュエル(決闘)」は薄まった。3戦連続失点。力強さを失った守備。白星こそ挙げたものの、ファルカオ、ロドリゲスを擁するコロンビア戦に向けては不安を残す結果となった。

  (占部哲也)

 ▽日本代表・岡崎(9カ月ぶりの先発、W杯への決意を聞かれ)「日本代表として今は厳しい状況におかれているかもしれないが、W杯の本番が一番大事。コロンビア戦で今日みたいな勝利を目指していきたい」

中スポ 東京中日スポーツ

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