6月12日

ラストゲームは「マシンガン攻撃」 西野監督、ペナルティーエリアへ走れ!

練習を前に選手らを集めて指示を出す西野監督(中央)=オーストリア・インスブルックで(岩本旭人撮影)

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 【インスブルック(オーストリア)本紙取材団】サッカーのW杯ロシア大会を控える日本代表は12日、当地でパラグアイ代表と国際親善試合を戦う。8日のスイス戦の先発から10人が入れ替わる見込みで、日本代表の西野朗監督(63)は11日の記者会見で「新しい可能性を高いレベルで求めたい」と語った。10番を背負うMF香川真司(29)=ドルトムント=もトップ下で先発することが確実。機動力を生かしてゼロ地獄からの脱出を図る。国際サッカー連盟(FIFA)ランキングは日本が61位、南米予選で敗退したパラグアイは32位。

 現役時代はファンタジスタとして名をはせた西野監督がW杯前のラストマッチで「ファンタジー」采配を敢行する。関係者によると、8日のスイス戦から先発を10人入れ替える見込み。最後の仕上げではなく、この日の記者会見で口にした「新しい可能性を高いレベルで求めたい」という言葉通りだった。

 常人には見えないものが見えているのか。ハリルホジッチ前監督の電撃解任からの緊急登板で、W杯本大会まで与えられたのは3試合。メンバーを固定するよりも「(本大会で)必要であろうシステムをトライし、選手も固定せず、マックスでテストしていく。明日もそう」。前線を総入れ替えを選択したようだ。

 2試合連続で無得点の攻撃陣。前線には岡崎、乾、香川、武藤と機動力を持ち味とするメンバーを並べた。監督は「ペナルティーエリア内に入る数を増やす。ゴールへの迫力、ボールの変化も追求したい」と攻撃のてこ入れを説明した。クロスの種類も遠めの浮き球から、速くて低いクロスに変更。「上よりも下」が基本線になるという。小兵なアタッカー陣が次々とゴール前に飛び込む「マシンガン攻撃」を狙う。

 前日練習前の午前中にはミーティングを実施した。「オフェンスとディフェンスで(意識の)ギャップがある」中で意思統一を図った。1992年のオフト監督以降、就任から3試合連続無得点、3連敗はなし。西野監督はファンタジー采配で、ゴールなしのゼロ地獄からの脱出を図る。 (占部哲也)

中スポ 東京中日スポーツ

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