6月10日

本田は「何か足りない」 2戦連続ノーゴールに危機感

スイス−日本 後半、ボールを奪われピッチに倒れ込む本田(左)。右は原口=スイス・ルガノで(岩本旭人撮影)

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◇国際親善試合 日本0−2スイス

 かなたにそびえるアルプス山脈のように堅固な相手守備を日本の攻撃陣は攻略できなかった。ガーナ戦に続き、中盤でボールは保持できる。でも、そこからの崩しがない。遠めから中・長距離弾を放つばかりで、そのシュートもGK正面ばかりを突いた。

 「紙一重の戦い。でも紙一重を引きつける何かが足りない」と攻撃のタクトを振った本田は首をひねり、主将の長谷部は「アイデアと精度が足りなかった」。あとワンテンポ早く味方に渡れば。あと数センチパスが正確なら。チャンスが大きく膨らんだはずだったが、それができない。「ゴール前に入っていく迫力がない。ボランチが前に詰めても良かった」(長谷部)。確かに、厚みを欠いた場面もあった。

 2得点のスイスで目立ったのは「個」の打開力。PKを奪ったエンボロのスピードに乗ったドリブル。ゴール右側をえぐって追加点につなげたシャキリのゴールライン際での粘り腰−。その躍動ぶりを目の当たりにした原口は「彼らは90分やり続けるわけではない。けど、ああやって何かをする」。違いはチャンスかどうかをかぎ分け、ギアを一気に上げる本能的な部分だった。

 原口は「『一人で行けないならコンビネーションで』というふうに逃げちゃいけない。最後まで(自分で)決めるんだという気持ちでプレーしないと」と自らに言い聞かせるように語った。 (垣見洋樹)

中スポ 東京中日スポーツ

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