6月5日

苦境の守護神、静かな決意 35歳川島「結果残す」

W杯に向けて汗を流すGK川島=オーストリア・ゼーフェルトで(岩本旭人撮影)

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 【ゼーフェルト(オーストリア)=対比地貴浩】ワールドカップ(W杯)ロシア大会に向けて当地で事前合宿中の日本代表は4日、西野朗監督の就任後では初の2部練習を実施。選手らは午前中に走り込み中心のメニューで汗を流し、午後も練習に取り組んだ。

 当初は午後練習のみの予定だったが、8日(日本時間9日午前2時開始)のスイス代表との強化試合を見据えて状態を一度上げるため変更した。午前中は約20メートルの距離を繰り返し走った後、腕立てやジグザグ走、ジャンプなどさまざまなフィジカルトレーニングを消化した。

     ◇

 アルプスを望む標高約1200メートルの静かな合宿地で、GK川島(メッス)がまなざし鋭く練習を続けている。「結果を残すためにどれだけ突き詰められるか。限られた時間を有効に使いたい」。W杯は最少失点で乗り切らないと勝ち点が見えてこないだけに、集中力は否応なく高まる。

 チーム最年長の35歳。3大会連続でW杯メンバー入りも、先月30日の国際親善試合ガーナ戦はほろ苦さが残った。後半に相手FWを倒し、2失点目となるPKを献上。強みの果敢な飛び出しが裏目に出て、日本の反撃ムードに水を差した。

 攻撃陣と違い、守備は一つのミスが命取りになる。「前の試合で出た課題とピッチの中での感覚を擦り合わせないと意味がない」。ゼーフェルト入り後は感覚を研ぎ澄ますように一つ一つの動きを確認する。W杯までに残された強化試合は2戦。まずは8日のスイス戦に向け、万全に仕上げたいとの思いがにじむ。

 前回ブラジル大会後の4年間は、海外でプレーする数少ない日本人GKとしてあえて厳しい立場に身を置き、半年間所属先が見つからない時期もあった。それを乗り越えて臨む今大会。ベテランの多い代表は新味に欠けるとの声も上がるが、「自分たちはプレーで示すしかない」。苦境を切り開くには結果しかないと、誰よりも分かっている。 (ゼーフェルト・浅井俊典)

◆コロンビア代表にロドリゲスら23人

 【ロンドン=共同】1次リーグH組の初戦で日本と対戦するコロンビアの代表23人が4日に発表され、司令塔のロドリゲス(バイエルン・ミュンヘン)や前回大会をけがで欠場したファルカオ(モナコ)らが選ばれた。

 最新の国際サッカー連盟(FIFA)ランキングは日本が60位、コロンビアは16位。代表は次の通り。

 GK オスピナ、バルガス、Jo・クアドラード▽DF C・サパタ、ムリジョ、アリアス、ミナ、モヒカ、ファブラ、D・サンチェス▽MF バリオス、C・サンチェス、アギラル、ロドリゲス、Ju・クアドラード、ウリベ、レルマ、キンテロ▽FW バッカ、ファルカオ、ムリエル、ボルハ、イスキエルド

◆ポーランド代表はレバンドフスキら

 【ベルリン=共同】H組最終戦で日本と対戦するポーランドの代表23人が4日発表され、エースFWレバンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)らが順当に選ばれた。

 最新のFIFAランキングで、ポーランドは10位。

 代表は次の通り。

 GK ビアウコフスキ、ファビアンスキ、シュチェンスニ▽DF ベドナレク、ベレシニスキ、チョネク、グリク、イエンジェイチク、パズダン、ピシュチェク▽MF ブワシュチコフスキ、ゴラルスキ、グロシツキ、クリホビアク、クルザワ、リネッティ、ペシュコ、リブス、ジエリンスキ▽FW コフナツキ、レバンドフスキ、ミリク、テオドルチク

中日新聞 東京新聞

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