6月4日

西野J、本格始動 オーストリアでの事前合宿

スイス戦に向け調整する香川(中央)ら=オーストリア・ゼーフェルトで(岩本旭人撮影)

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 【ゼーフェルト=浅井俊典】ワールドカップ(W杯)ロシア大会(14日開幕)を控える日本代表は3日夕(日本時間4日未明)、事前合宿地となるオーストリア、インスブルック郊外のゼーフェルトで本格的なトレーニングを始めた。

 二つの強化試合を挟んでオーストリアには13日まで滞在。4月にハリルホジッチ前監督の後を継いだ西野監督の下、急ピッチでチームづくりを進める。

 チームは2日夜に、経由地のドイツ、ミュンヘンを経てゼーフェルトに到着。同日は宿泊先のホテル入り後、30分ほどの休憩だけで練習場に移動し、ランニングやストレッチなど軽めのメニューをこなした。気温14度で冷たい雨が降り、雷鳴もとどろくあいにくの天候だったが、選手たちは移動の疲れも見せず、軽快に体を動かしていた。

 西野監督は「(早めに体を動かしたのは)予定通り。練習場のピッチ状態も良い」と順調な滑り出しに満足そうだった。

 8日(日本時間9日)にスイス、12日パラグアイと強化試合が予定されている。その後にロシアのベースキャンプ地、カザンに入り、19日の1次リーグ初戦コロンビア戦に備える。

◆強化試合こなし調整急ぐ

 事前合宿地に入った日本は19日のコロンビアとの1次リーグ初戦に向けた調整を本格化させる。西野監督は「スイス戦までは強度を上げた練習をしたい」と、当面は負荷を高めたメニューで追い込む考え。8日のスイス戦を境に軽めの調整に切り替え、12日のパラグアイとのW杯前最終戦を経て仕上げる。

 5月21日からの国内合宿では慎重な調整が続いた。所属先での出場機会などにばらつきがある各選手の状態の差をそろえることに主眼を置いた。

 まず血液や唾液の検査で体の状態を把握し、疲労度などでグループを分けてメニューに強弱をつけた。練習中の活動量は衛星利用測位システム(GPS)を使って測り、国立スポーツ科学センター(JISS)のスタッフの手も借りて管理した。早川コンディショニングコーチは「ある程度、全員の体調がそろった。強度が高い練習ができる下地だ」と語る。

 前回ブラジル大会は個々の状態を度外視した負荷の高い練習が続き、本番を最高の状態で迎えられなかった選手もいた。特に外国人監督は追い込み過ぎる傾向がある。繊細な調整で日本人スタッフの強みを見せたい。 (共同)

中日新聞 東京新聞

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