6月3日

W杯出発、寂しい見送り150人

ファンに見守られ、出国するサッカー日本代表の選手たち=成田空港で(中田匡峻撮影)

写真

 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会に臨む日本代表は2日、事前合宿地となるオーストリアのインスブルックへ向けて成田空港発の日本航空チャーター便で出国した。見送り人数は約150人というやや寂しい人数だった。搭乗前に行われたセレモニーで西野朗監督(63)は「精いっぱい戦っていきたい」と抱負を述べた。また、日本サッカー協会はこの日、日本代表23人の背番号を発表し、10番は2大会連続で香川が背負うことになった。

 西野監督を先頭に、戦いに臨む戦士たちはVIP用の特別導線を進んだ。柵越しにファン、サポーターが声援を送る。本田は硬い表情。槙野は笑顔を振りまいた。代表目当てに訪れたファン、居合わせた旅行客。両者を併せても、殺到というほどではなく、W杯に向かう出国としては寂しかった。

 成田空港によると見送り客は150人だった。4年前のブラジル大会700人の5分の1強。06年ドイツ大会300人の半数にとどまった。

 日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「岡田ジャパンのときはもっと少なかったですから」と苦笑いする。確かに10年南アフリカ大会時の見送り客は2桁止まり。ただし、これは深夜の交通手段もない旧羽田空港国際線ターミナル発の便だったという注釈がつく。「そういう意味ではロシアで結果を出すしかないと思います」と同会長は続けた。

 搭乗前にはセレモニーが行われた。西野監督は「選手スタッフが一丸となって、たくさんのサポーターの期待に応えられるように精いっぱい戦っていきたいと思います」とあいさつ。選手を代表して立った長谷部は「全員で強い気持ちで戦ってきますので、これからもサポートをお願いします」と訴えた。

 出発を見届けて報道陣に対応した田嶋会長は「1次突破、今まで以上の結果を目指してほしい」と02年日韓大会、10年南アフリカ大会の16強超えを掲げた。南アフリカ大会出国時の見送りは40人。それが関西空港での凱旋帰国時には4200人が出迎えた。ここまでの状況が酷似する今大会。10倍のファンが殺到する結果を残せばいい。 (鈴木創太)

中スポ 東京中日スポーツ

※ご利用のブラウザのバージョンが古い場合、ページ等が正常に表示されない場合がございます。

速報
ピックアップ
コラム・評論

Search | 検索