6月2日

香川、逆境吹き飛ばす 自分自身も、西野ジャパンも

W杯に向け、意気込みを語る香川=東京都港区のスタジオで

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 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表発表から一夜明けた1日、2大会連続で選出されたMF香川真司(29)=ドルトムント=が東京都内で取材に応じ、大会への意気込みを語った。前回の大会とは違い、当落線上と言われた中での選出。苦しい4年間を経て迎える2度目のW杯では、培った“逆境力”で西野ジャパンに漂う重苦しい空気を吹き飛ばすと誓った。

 最終メンバー入りを危ぶむ声をはねのけ、ロシア行きの切符を勝ち取った。香川は「自分自身を信じるしかなかった。落ちたら落ちたでその時考えればいい、と。ただ、4年間のプロセスを信じていた。新たなスタートなので、気を引き締めてやるだけだと思う」。2大会連続のW杯に向け、気持ちを新たにした。

 初出場した4年前とは、自身の置かれた状況は随分違う。W杯ブラジル大会後、復帰した古巣・ドルトムントで香川はたびたび定位置を失った。今年2月には左足首を負傷し、実戦復帰したのは予備登録の直前。「本当に自分自身と向き合うことが多かった」と、4年という時間の長さをかみしめた。

 W杯決定後の低調な成績、ふがいない試合内容、そして突然の監督交代…。本大会を前にどこか停滞感の漂う西野ジャパンは、苦しんできた香川の境遇と重なる部分もある。だからこそ「もがきながら、考えながら、どうやったら状況を打破できるのかを考えてきた」という自身の経験を、チームに還元していくつもりだ。

 最終メンバーに選ばれたとはいえ、決して定位置が保証されている立場でない。それでも「どんな状況でも受け入れてやる準備はできている。経験も十分できたし、短期決戦でどういう姿勢を見せられるかが重要になってくる」と香川。1次リーグで敗れた前回大会、そこからの4年間で味わった無数の悔しさをバネに、集大成のW杯に挑む。 (牧原広幸)

中スポ 東京中日スポーツ

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