6月1日

山口は4年前の雪辱へ コロンビアのハメス封じる

 2大会連続の吉報にも、ピッチで見せるプレースタイル同様、泰然自若を貫いた。山口は「前回は(代表発表)会見を見てはしゃいでいたが、今回は予選も戦った。前回ほどの興奮はない」。代表としての自覚が宿るその目は、初戦のコロンビア戦をしっかりと見つめていた。

 23歳の若さで出場した2014年大会で全3試合に出場した。だが、そこからの4年間は決して平たんな道のりではなかった。当時も所属していたC大阪は、14年にJ2降格。翌年に移籍したハノーバーはわずか半年で退団した。

 それでも、復帰した古巣で16年にJ1復帰を果たすと、昨季は悲願の初タイトルを含む2冠を達成した。代表でもボランチとして定位置を獲得。「海外移籍は間違っていなかった」と言えるだけの成長を目に見える結果で証明した。

 1次リーグ突破に向け、特に意識するのが19日の初戦。12年ロンドン五輪で山口を含む五輪代表は初戦で強豪スペインを撃破。「波に乗れた」チームは4強入りし、その一戦は会場名を取って「グラスゴーの奇跡」とも称された。

 山口個人としてもコロンビアは前回大会で唯一先発を外され、1−4で大敗した因縁がある。ピッチ上で対峙(たいじ)する可能性が高いのは、前回W杯得点王で今回の代表でもエースのFWハメス・ロドリゲス(26)=バイエルン・ミュンヘン=だが、「彼にボールが入る前に取れるのが一番。取られたとしても自由にさせない」とイメージはできている。4年越しの雪辱を果たす時が来た。 (牧原広幸)

中スポ 東京中日スポーツ

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