5月31日

西野ジャパン、嵐の船出 ガーナに0−2完敗

日本−ガーナ ガーナに敗れ天を仰ぐ西野監督=日産スタジアムで(平野皓士朗撮影)

写真

◇国際親善試合 日本0−2ガーナ

 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会(来月14日開幕)に臨む日本代表は30日、日産スタジアム(横浜市)での国際親善試合でガーナ代表に0−2で敗れた。西野朗監督(63)の初采配、W杯前では国内最後の試合で注目されたが、3−6−1の新布陣は機能せず、攻撃陣も、MF本田圭佑(31)=パチューカ=こそトップ下起用で息を吹き返したが、それ以外の選手は見せ場も少なかった。守備の連係不足からPKを献上するなど、突き付けられた課題は多く、西野ジャパンは今後に大いに不安を残した。

 西野ジャパンは嵐の船出となった。2日前に来日し、17人しかいないガーナに0−2の完敗。W杯本大会前最後の国内試合で敗れたのは岡田元監督が率いた2010年5月24日の韓国戦(0−2)だけ。試合直後、壮行セレモニーではブーイングも浴びせられた。

 「トライはできたが、勝つこと前提だった。結果出ず残念です」。西野監督は声を振り絞った。ハリルホジッチ前監督が採用しなかった3バックを導入するも、ガーナのアッピア監督に「守備が少し弱かった。ただ、コーチ(西野監督)には寛大な気持ちでいてあげてください」とフォローされる始末でなめられた。

 前半8分の失点は槙野が与えたファウルからFKを被弾。後半6分にもPKを与えて失点を重ねた。2015年の名古屋時代以来3年ぶりの采配に「自分の頭の中もスピードアップしないと正直感じた」と振り返った。後半から武藤、香川、酒井高の3人を投入。後半31分には3バックの中央に入った長谷部を下げ、4バックに変更するも有効な策は打てず無得点に終わった。

 この日、一番盛り上がったのが日本代表の応援歌を歌うウカスカジーが壮行セレモニーで登場した時という寂しい状況だった。西野監督は「想像以上に出足がよく、圧力をかけられた。思惑通りいかなかった」と首をひねった。ホームで勝利を挙げて、代表を取り巻く逆風の環境を変えるもくろみだったが、もろくも崩れた。「たくさんの課題も得られた。すべて(W杯初戦の)コロンビアのに合わせて準備する」。果たして間に合うのか。暗中模索は続く。 (占部哲也)

中スポ 東京中日スポーツ

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