5月31日

本紙選定、これがW杯ロシア大会メンバーだ!

 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会に臨む日本代表23人は31日、東京都内で発表される。14日締め切りだった予備登録メンバーは35人だったが、その後のけがなどで実質26人となり、追加招集もない中、現時点で選出されているガーナ戦メンバーから3人だけが落選するだけとなった。果たして、彼の地・ロシアの大地を踏みしめるのは…。独断と偏見で本紙が予想する。

◆回復気になる岡崎

 【FW(1トップ)3人】先発は大迫(ブレーメン)。岡崎(レスター)はけがからの回復具合が気になるところだが、豊富な運動量を後ろ盾にした前線からの守備などチームへの献身度はピカイチ。2トップになった場合に生きる武藤(マインツ)は2列目にも順応性があり、第3のストライカーとして名を連ねることになりそうだ。

◆本田&宇佐美が並ぶ

 【MF(トップ下)5人】本田(パチューカ)がハリルホジッチ政権時より中に入った位置で復権。1トップの下で並ぶのは宇佐美(デュッセルドルフ)。途中出場で切り札になりえるドリブラーの乾(エイバル)、一瞬のスピードで相手DFラインの裏を取れる浅野(ハノーバー)も残したい。

 香川は3カ月にも及んだ戦線離脱を考えると、途中出場までだが、ゴール前でのひらめきやアイデアの多さには定評があり、攻撃のいいスパイスになる。

◆山口が定位置確保

 【守備的MF3人】安定した守備に加え、ここぞで放つミドルシュートも魅力の山口(C大阪)が定位置確保。中盤の底からでも前線へのキラーパスを供給、前戦を追い越す動きも秀逸で、セットプレー時のキッカーもできる柴崎、司令塔タイプで非凡なボール奪取能力を誇る大島(川崎)のどちらを山口に組ませるかは相手、戦況次第か。所属の鹿島では存在感ありも、代表での経験が少ない三竿は落選か。W杯アジア予選突破の立役者とも言える井手口の取捨選択は難しいところ。山口のバックアップとして選び、攻撃系の選手を1人削る構成もなくはない。

◆右は原口VS酒井宏

 【MF(ウイングバック)4人】左は長友(ガラタサライ)が不動、右を原口(デュッセルドルフ)と酒井宏(マルセイユ)が争う構図。左右どちらもこなす酒井高(ハンブルガーSV)がそのバックアップとなる。酒井高は所属クラブでは守備的MFで、西野監督のポリバレント(万能性)重視のお眼鏡にもかなう。

◆長谷部、槙野、吉田

 【DF(CB)5人】3バックを採用した時点でかなり絞れた格好。所属のEフランクフルトでもリベロの長谷部が中央。左が浦和でやはり3バック慣れ親しんでいる槙野、右が高さも含め総合力が高い吉田(サウサンプトン)というガーナ戦での布陣がファーストチョイスか。

 吉田らのバックアップとして対人守備に優れている昌子(鹿島)、長谷部の控えとして守備ラインのコントロールに加え、サイドバックや守備的MFもこなす遠藤(浦和)がセンターバック(CB)要員として残る。残念ながら植田(鹿島)は落選の憂き目に遭いそうだ。

 【GK3人】完全な無風区。J1第15節の名古屋戦(20日・豊田ス)で負傷、脳振とうの診断を受けた中村(柏)も大事には至らず、予定通りに代表合流。試合中の連係ミスから同僚DFと激突、頬骨などを骨折した東口(G大阪)も高性能フェースガードのおかげで短期間で戦列に復帰した。代表戦出場80試合超と経験豊富な川島(メッス)も加え、他者が入り込む隙間はない。

98年W杯 代表落ちし帰国、記者会見するカズ(中央)。右は同じく落選した北沢=1998年6月5日、成田空港で

写真

◆過去の代表発表サプライズ

 W杯最終登録メンバーの発表時には過去、サプライズ(驚き)が多々あった。最も有名なのが98年フランス大会時。FWカズ(三浦知=当時V川崎=東京V)らが落選した“ニヨンの悲劇”。本大会に向けて直前合宿をしていたスイス・ニヨンから傷心の帰国となったカズの頭髪は合宿時とは一変、そのショックの大きさ、心の不安定さを表すかのように金髪となっていた。

 02年日韓大会ではMF中村俊輔(当時横浜M)が漏れた。00年シドニー五輪での8強進出、同年のアジア杯制覇に大きく貢献するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いだった司令塔は気丈にも発表直後に所属クラブで記者会見し、何度か言葉に詰まりながらも「悔しさをバネに努力したい」などと前を向いた。

 06年ドイツ大会ではFW巻誠一郎(当時千葉)の選出が驚きを呼んだ。ジーコ監督が不動のエースと評価し、“当確”と思われていたFW久保竜彦(当時横浜M)はけが明けでコンディションが万全でなかったことが響いた。

 06年は違った意味でのサプライズも…。ドイツでの直前合宿中に最終登録メンバーだったDF田中誠(当時磐田)が左脚の肉離れで離脱。ハワイで休暇中の茂庭照幸(当時FC東京、現C大阪)が急きょ追加招集され、本大会でも試合に途中出場した。

 その後の2大会はほぼ無風状態。意外だったのは前回の14年ブラジル大会でMF中村憲剛(川崎)が外れたことぐらいで、ほぼ予想通りのメンバー構成だった。

◆最高齢ジャパン!?

 本紙が今回独自選出した23人の平均年齢は28・3歳で、W杯メンバーでは史上最高齢となった。西野監督の63歳もこれまでの指揮官の中では最年長で、まさかの“熟年”、いや“おじさん”ジャパンとなった。

中スポ 東京中日スポーツ

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