5月27日

西野監督、3−6−1新布陣試す

ミニゲーム形式の練習で、三竿(右)と競り合う大迫=千葉県内で(北田美和子撮影)

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 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会に備え、ガーナとの国際親善試合(30日・日産スタジアム)に臨む日本代表の国内合宿が26日、千葉県内で行われ、西野朗監督(63)が「3−6−1」の新布陣を試した。かつて指揮を執った1996年のアトランタ五輪でブラジルを撃破した「奇跡のシステム」だ。W杯ロシア大会でも奇跡の再現を狙う。

 西野監督が96年アトランタ五輪でブラジルを破った「マイアミの奇跡」布陣を導入した。初の紅白戦で披露した配置は3−6−1。大迫を1トップに据え、攻撃的MFにはG大阪監督時代の教え子である宇佐美、本田を並べた。そして、左サイドを得意とする原口を右MFに置く大胆な采配だった。

 ミーティングでは「固執するわけではないが、(3バックに)トライしたい」と語ったという。森保コーチが広島を率いてJ1を3度優勝した時にも「3−6−1」を基本布陣として採用。しかし、複雑な約束事がある広島とは違うという。広島でのプレー経験のある浅野は「そんなに細かい決まり事はない」と言い、槙野は「オーソドックスな3枚(バック)のような感じ。複雑ではない」と説明した。

 原型はアトランタ五輪時と同じ。「ボールより後ろにまずは全員が下がって守ろうと言っていた」(浅野)。格上の相手からボールを奪取してから前線の3人(大迫、本田、宇佐美)を中心に攻めに転じる狙いのようだ。練習前には西野監督と本田が5分ほど青空会談。本田がかつて「わが家」と表現したトップ下の位置に戻り、司令塔復権も現実味を帯びてきた。

 ハリルホジッチ前監督は4−3−3を基本布陣とし、3バックには着手しなかった。一方、西野監督は「シンプルにやること、やれることを伝えたい。いろんな形で対応していかないといけない。システム、人も変えていかなければいけないW杯になる」と語っていた。そして、オプションの第1弾はアトランタ五輪で採用した「奇跡のシステム」復活だった。 (占部哲也)

中スポ 東京中日スポーツ

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