5月25日

サプライズ選出の青山、W杯断念 右膝痛…元同僚・浅野「アオ君の分も」

ガーナ戦に向けて調整する槙野(左)と浅野。後方右は吉田=千葉県内で(岩本旭人撮影)

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 日本サッカー協会は24日、ワールドカップ(W杯)ロシア大会に向けて合宿中の日本代表MF青山敏弘(32)=広島=が右膝痛のためチームを離脱し、W杯本大会出場も断念したと発表した。20日のC大阪戦で負傷した青山は合流初日のこの日、千葉県内の病院でメディカルチェックを受けたが、本大会まで回復は望めないと判断された。思わぬ事態に、広島時代のチームメート、FW浅野拓磨(23)=ハノーバー=が奮起を誓った。

 船出したばかりの西野ジャパンに、大きな痛手だ。西野朗監督が精神的支柱としても大きな期待を寄せ、3年ぶりの代表復帰となった青山が右膝のけがで、2大会連続のW杯出場が絶望となった。

 「しばらく代表を離れていて本番直前のチャンスをもらえた中、チームにも入れず、けがで断念することになり非常に残念。チームのみんなには日本のために頑張ってほしい。僕も、一日本人サッカー選手として日本代表を応援します」。日本協会を通じてコメントした傷心のベテランはこの日の練習前、一人一人の部屋を回ってあいさつ。自らの口で離脱を告げ、広島に戻ったという。

 広島時代の2016年夏以来のホットライン復活を歓迎していたFW浅野も、落胆を隠せなかった。練習場への出発1時間前、トレーナー部屋で「俺はもうできないわ。おまえ、一人でも頑張ってくれ。1本のパスも出してあげられなくて申し訳ない」と、短い言葉を交わしたという。

 「最初は冗談で言っているのかと思ったけど、僕も本当に頑張りますという、ひと言しか言えなかった。何を言うべきだったのか分からない。けど、アオ君の分まで頑張りたい」(浅野)

 2年ぶりの共闘を互いに楽しみにしていたからこそ、浅野は「お互いがお互いを生かせたと思う。それをまた実現できるチャンスがあっただけに残念。偉そうなことは言えないけど、本当に頑張らないといけない」と奮起を誓う。

 今野(G大阪)ら故障者が続く負の連鎖を断ち切り、万全なチーム作りができるようになるよう願うしかない。 (馬場康平)

 ▽DF槙野(広島時代の元同僚の青山が離脱し)「また一緒に日の丸を背負って戦うことが、僕の力にもなっていた。そういう仲間が一人でも少なくなるのは残念。オレの分まで戦ってほしいと言われた。その気持ちをくんでやりたい」

中スポ 東京中日スポーツ

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