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能登半島地震特集防火水槽フル活用 能登半島地震 各地で断水教訓に
金沢で訓練能登半島地震の直後、各地で発生した断水がライフラインに打撃を与えたことを教訓に、金沢市内で二十九日、防火水槽の活用をテーマにした防災の集いがあった。簡易やぐらに滑車を取り付け、ロープに結んだバケツで水をくみ上げる手法が紹介され、地域住民が万一に備え、訓練に取り組んだ。 (前口憲幸) 能登半島地震が起きた当初は輪島市門前町をはじめ、県内約一万三千二百五十世帯が断水した。金沢市消防局では四月初旬までの計七回にわたり、十トンの大型水槽車を現地へ派遣した。 被災地での水の確保の重要性を再認識した金沢市駅西消防署が、防火水槽を知ってもらおうと市内で初めて企画。同市中央通町の富本町緑地で集いを開き、地元の長土塀町会連合会の役員ら約三十人が参加した。 消防署員がマンホールの上に簡易やぐらを設置。滑車に架けたロープに結んだバケツから水をくみ上げ、住民らが実際にバケツリレーして連携を確かめた。 同署によると、市内には公園を中心に千二百余の防火水槽がある。容量は平均四十トン、住宅密集地には百トンもの貯水タンクが地中に埋まっているが、地元の人たちにあまり知られていないのが現状という。連合会の金子和夫さん(元菊町)は「まずは防火水槽への意識を高めたい」と話した。 延田誠一署長は「バケツリレーなど地域の協力は不可欠」としながらも、地震被害で消火栓が機能しなくなっても、容量四十トンの防火水槽があれば消防車二台が一時間ほど放水できる有効性について紹介していた。
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