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能登半島地震特集

仮設入居始まる 震災輪島 住民ら笑顔

仮設住宅へ入り、支給された食器類を確認する住民=28日午前10時30分、石川県輪島市宅田町で(木口慎子撮影)

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やっと水入らず

 能登半島地震の被災者約百九十人が避難生活を続ける石川県輪島市で二十八日、仮設住宅への入居が始まった。(報道部・山内悠記子、小松支局・杉山直之) 

 同市宅田町では同日午前、仮設住宅の隣の上野台中学で、入居予定者十三世帯二十一人を対象に説明会が開かれた。同町は市内四カ所に建設される仮設住宅のうち一カ所で、二十戸を建設した。

 県や市職員らが間取りや電気温水器、IHクッキングヒーターなどの設備を説明。引っ越しボランティアの依頼方法なども紹介した。敷地内には約四十平方メートルの談話室もあり、十三日までは設置業者が常駐して、苦情や不備に応じる。

 入居者たちは契約手続きをして鍵を受け取り、“新居”へ移動。家電類や水道をチェックするなどしていた。

 自宅が全壊し実家に避難中の沈金師垣内康子さん(49)は、乗用車で寝具やカラーボックスなどを運び入れた。夫と中学二年の息子、義父母の五人で暮らす予定で「ようやく家族だけで落ち着いて生活できる。あまり考えすぎず、前向きに生活します」と笑顔。連休明けに引っ越し予定の無職男性(60)は「夏はちょっと暑いらしいが、きれいな部屋でホッとした」と穏やかな表情を見せた。

 二十八日午後からは、被害が最も大きかった同市門前町の舘地区三十戸への入居も始まる。最大の百五十戸が建設された門前町道下地区は三十日から、同市山岸町の五十戸は五月三日からの入居となる。

 

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