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能登半島地震特集能登復興『力の限り』 市議選告示 がれきの中 出陣式
選挙カー自粛『こんなの初めて』春らんまんの中、決戦第二幕へ−。統一地方選の後半戦として十五日告示された石川県内の金沢、小松、輪島、珠洲の四市議選と七尾市議補選。大混戦、少数激戦は、陽光が後押しするように早々と熱気ムンムン。能登半島地震の被災地、輪島市では県議選に続いて選挙カー自粛が目立ち、歩いて回る候補者らに“能登復活”への熱い期待が込められた。 輪島市・門前選挙区地震で倒壊した寺の跡地の仮設テント。大きな被害を受けた輪島市門前地区中心部の現職は文字通り、がれきの中での出陣式。「店も自宅もつぶれ、選挙やめたら楽やな、とも思った。でも、こんな時にやめたら無責任。心を鬼にして頑張る」と、支持者約八十人を前に厳しい表情で語った。 同選挙区では保守系現職たちが選挙カーでの遊説中止を申し合わせ、ほとんどの新人も追随し、大半が徒歩遊説の静かな選挙戦に。作業服でスタッフらと地元周辺を歩いた候補は、出会う一人一人と握手を交わしながら「『あんたとこ、どやった?』があいさつ。こんな選挙は初めてや」と。「つぶれた街のために頑張って」と応じる有権者もいた。 被害が大きかった門前町道下から急きょ出馬を決めた新人はビニールシートがかかる自宅前で第一声。「復興へできる限りのことをしたい」と涙ながらに訴え、約百人の支持者と「ガンバロー」と拳を突き上げた。 妻と二人で歩きながら「よろしくお願いします」と支持を訴え。傾いた家の中を片づけていた女性は「この地区から誰も出ないと聞いて寂しかった。ありがとう。頑張って」と励ました。 徒歩遊説 『倍以上疲れた』輪島市・輪島選挙区門前選挙区同様、ほとんどの候補が選挙カーを自粛したため、いつものようにスピーカーの音が聞こえない静かな選挙戦突入となった。 市中心部から立った現職は事務所前で第一声を上げた後、ハンドマイクを持って地元町内を徒歩で一周。能登半島地震からの復興を中心に訴えて回り「いつもの二倍以上疲れた」と、戸惑いの表情を浮かべていた。 別の現職は営業再開したばかりの朝市通りに繰り出し、歩きながら「こんな時に申し訳ないぎけど」と言いながら、露店を一軒ずつ回り、店主の女性らと握手。「朝市に店を出している人でも、地震で家をなくした人が何人もいる。選挙の一番の訴えは震災復興」と支持を求めていた。
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