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能登半島地震特集

首相『来週に激甚指定』 被災地視察し激励

能登半島地震の被災者と握手をして励ます安倍首相=13日午後5時55分、石川県輪島市門前町の諸岡公民館で(西野一則撮影)

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 安倍晋三首相は十三日、能登半島地震で深刻な被害を受けた石川県輪島市の被災地を視察し、激甚災害指定を来週中に閣議決定する意向を明らかにした。三月二十五日の地震発生から一カ月足らずでの激甚指定に、地元関係者は復興に向けた動きに弾みがつくと歓迎している。

 地震発生後、首相が被災地を視察したのは初めて。首相は十三日午後、自衛隊のヘリで現地入り。内閣府幹部や地元選出の国会議員とともに、輪島市役所で谷本正憲県知事、梶文秋市長ら被災各自治体の首長と面会した。

 谷本知事らは約三百人が避難生活を続ける現状や、仮設住居の建設、道路の復旧状況などを説明。県などが震災直後から要望していた激甚指定について、首相は「スピード感をもって取り組むよう指示してきた。来週中には指定になるようにしていきたい」と述べた。

 首相はその後、車や徒歩で移動しながら、伝統産業の漆器店や、家屋の倒壊現場などを視察。被害が最も大きかった同市門前地区の避難所も訪れ、「ご苦労が絶えないと思うが、一日も早く安心して生活できる環境をつくっていきたい」と激励。被災者一人一人と握手し、生活不安を訴える声に耳を傾けた。

 視察後、首相は記者団に「大変大きな被害だったと、自分の目で見てあらためて実感した。激甚指定は来週中に閣議決定する予定だ」と明言した。

 週明けにも激甚指定が濃厚となったことについて、梶市長は「素早い対応に地元として感謝したい。引き続き復興に向けた特段の財政措置をお願いしたい」と語った。

  激甚災害指定  国民経済に大きな影響をもたらす災害が発生した場合、政府が激甚災害法に基づき、中央防災会議の意見を聴きながら、必要な財政助成措置とともに政令で指定する。財政助成措置には、地方公共団体が行う災害復旧事業への国庫補助のかさ上げや、中小企業への低利融資などがある。指定には災害で生じた被害額に条件があり、被害が広域にまたがる場合の激甚災害指定のほか、被害が一部地域に集中する場合の局地激甚災害指定がある。

 

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