トップ > 北陸中日新聞から > 能登半島地震特集 > 記事一覧 > 4月の記事一覧 > 記事

ここから本文

能登半島地震特集

3・25能登半島地震 発生から半月余(3) 輪島の避難所6割余が65歳以上

 能登半島地震による死傷者や家屋損壊などの被害は、輪島市など石川県内十二市町に集中した。

 地震は二十五日午前九時四十一分に発生。マグニチュード(M)6・9と推定され、輪島市、七尾市、穴水町で震度6強、志賀町、中能登町、能登町で震度6弱を観測。このほか北陸を中心に広い地域で震度4以上の揺れになった。

 一人の死者は倒れた灯籠(とうろう)の下敷きになった輪島市の女性。重傷は二十六人、軽傷は二百八十三人。富山県でも一人が重傷、十二人が軽傷を負った。

 家屋の被害は、石川県のまとめ(十日現在)で全壊が五百三十七棟、半壊が八百二十棟。地震で発生した火災は、ぼや二件だった。

 避難所は輪島市、穴水町、志賀町に設置された。高齢の避難者が多く、輪島市の調査では、同市内の避難所で生活する人の六割余が六十五歳以上だった。

 水道管の破損などで計一万三千二百五十戸で断水。七日に輪島市門前町深見地区に水が通り、すべて復旧した。停電は約十一万戸で、発生当日にほぼ解消した。

 下敷き被害や火災は比較的少なかった。地元の行政や消防関係者は「朝食が終わり、多くの人が活動している時間だったためではないか」と推測している。

 また、半島を縦貫する能登有料道路は、柳田インターチェンジ(IC)以北で大きく損傷し、途中のサービスエリアで百三十七人が一時取り残された。このほか、国道249号など主要道路も一部通行できなくなった。

 

この記事を印刷する

北陸中日新聞から
石川
富山