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能登半島地震特集

門前の3避難所 OEKの5人 音楽で癒やし

OEKのメンバーが奏でる調べに聞き入る避難所の人たち=輪島市門前地区のビューサンセットで

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被災者 『つらい生活 少し忘れた』

 避難生活で疲れた心を癒やそうと、オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)のメンバー五人が十日、能登半島地震の被災地・輪島市門前地区の三つの避難所でコンサートを開いた。 (加賀大介)

 訪れたのは坂本久仁雄さん(バイオリン)竹中のりこさん(同)石黒靖典さん(ビオラ)大沢明さん(チェロ)今野淳さん(コントラバス)。避難者が比較的多い阿岸公民館、ビューサンセット、門前会館で各三十分ほど演奏した。

 約四十人が避難生活を続けるビューサンセットでは、バッハやモーツァルトのほか、赤とんぼ、花、ふるさとの日本の曲も披露。

 弦楽五重奏の優雅な調べに合わせ、被災者たちも歌を口ずさみ、故郷の惨状を思ってか涙ぐむ女性もいた。

 OEKでは地震直後からメンバーがボランティア演奏を希望していたが、現地の受け入れが可能になるまで控えていたという。「僕たちにできるのは音楽だけ。一日でも早く復興してほしいとの願いを込めて演奏した」と坂本さん。

 演奏を聴いた被災者の女性は「避難生活はつらいけれど、少しの間、忘れることができました」と、穏やかな表情を浮かべた。 

 

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