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能登半島地震特集

ペット診察 飼い主『ホッ』 県獣医師会 輪島を巡回

被災したペットに聴診器をあてる宮野医師(左)。地震のストレスは飼い主とペットの両方にのしかかる=1日、石川県輪島市で

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避難生活 動物もストレス…

 被災したペットを診察するため、石川県獣医師会の医師チームが一日、震災後初めて同県輪島市内の避難所などを本格的に巡回した。家族も同然の飼い主は「いつ来てもらえるのかと待っていました」と、感激した様子だった。 (報道部・白名正和)

 阿岸公民館で避難生活を送る同市門前町深見、板谷一枝さん(57)の愛犬さくらちゃん(13)。避難後、首の後ろに五百円玉ほどの大きさのハゲができ、塗り薬と飲み薬を処方してもらった。「深見では放し飼いにしていたが、避難所では首輪を付けています。慣れていないせいでしょうか」

 諸岡公民館に避難している三宅一子さん(57)の愛犬ジュリー君(16)は、人間なら九十歳以上の高齢。震災後、極端におびえやすくなり「私が一歩でもそばを離れると『クゥーン』とついてきます」。心臓も弱っているため、診療した医師は「すぐに病院に来てください」とアドバイスした。

 避難所では鳴き声などで周囲に迷惑をかけないよう気を使うため、ストレスはペットだけでなく飼い主にもかかる。リーダー役で同医師会開業部会長の宮野浩一郎さん(48)は「困ったら一人で悩まず、ボランティアや獣医師に相談してください」と話す。

 同医師会への相談は電話=076(257)1400=でも受け付ける。

 

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