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能登半島地震特集

能登半島地震 避難住民 高血圧や不眠 13%が訴え

心身ケア チーム増員し対応

 能登半島地震で避難所生活を余儀なくされている約千百人のうち13%が、高血圧や不安、不眠などの症状を訴えていることが石川県のまとめで分かった。被災地は高齢者の占める割合が高く、同県は、被災者の健康管理のため保健師らのチームを派遣しているが、一日から新潟、富山、福井各県の応援を受け、これまでの十四チーム四十二人から二十四チーム七十二人に増員。被災地で暮らす人々の心身のケアに細心の注意を払う。

 石川県によると、三月三十一日夜現在、避難所で生活する千百三十九人のうち、13・6%の百五十五人がなんらかの症状を訴えている。内訳は高血圧五十六人、不眠三十七人、不安二十三人、発熱と頭痛各十一人、食欲不振十人、嘔吐(おうと)と下痢が各九人。これまで十人が避難所から救急搬送され、三人がインフルエンザを発症した。

 このため、同県は健康管理チームを増員し、避難所のほか被災者の自宅を巡回。血圧などの体調チェックや不安解消に努めるとともに、かぜや感染症予防のため、うがいや手洗いの徹底を促している。

 一方、一日午後四時半ごろ、同県輪島市門前町和田の市営さくら団地で、裏手のがけに亀裂が見つかった。このため、D、E棟の十二世帯三十八人が近くの門前児童館、門前会館に自主避難した。また同市教育委員会は同日、五日に予定していた門前中学校の入学式と始業式を、九日に延期すると発表した。給食室などの排水管の損傷が確認されたためという。

 このほか、輪島市など能登地方の三市四町で家屋の応急危険度判定をした結果、約七千五百棟のうち「危険」が約千二百棟、「要注意」が約千五百棟に上ることが、県のまとめで分かった。

 また県は、本年度の新規採用の県職員七十五人と教職員百五十四人を、研修の一環として四日と十二日にそれぞれ被災地に派遣し、ボランティア活動に従事させることを決めた。

 金沢地方気象台によると、余震の回数は徐々に減少し、震度5強以上が起きる可能性は小さいが、引き続き震度5弱程度が発生する恐れがあるという。同気象台は、揺れが強かった地域は地盤が緩んでいるため、降雨や余震による土砂災害への警戒を呼び掛けている。

 

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