「怖いものなし」に感動 「成田収平 スキーの味方の見方」

2018年2月22日

 成田 収平(なりた・しゅうへい)明治大スキー部・総監督。青森県弘前市出身。青森・東奥義塾高、明治大、リクルートでノルディックスキー複合選手として活動。1985年ノルディック世界選手権代表。全日本スキー連盟では複合のヘッドコーチ、部長を経て、2015年10月から17年6月まで競技本部長を務めた。指導者として冬季五輪5大会など主要国際大会を経験。現在は治療院とマッサージ店の代表。53歳。

 成田 収平(なりた・しゅうへい)明治大スキー部・総監督。青森県弘前市出身。青森・東奥義塾高、明治大、リクルートでノルディックスキー複合選手として活動。1985年ノルディック世界選手権代表。全日本スキー連盟では複合のヘッドコーチ、部長を経て、2015年10月から17年6月まで競技本部長を務めた。指導者として冬季五輪5大会など主要国際大会を経験。現在は治療院とマッサージ店の代表。53歳。

 新種目のスノーボード女子ビッグエアは16歳の岩渕麗楽の4位が最高で、31歳のベテラン藤森由香が7位、19歳の鬼塚雅が8位となり、日本勢は惜しくもメダルを逃しました。

 10階建てのビルにも相当する高さの急斜面を滑り降りてジャンプするビッグエア。かつて海外遠征中に映像を見た時は「スタートが高すぎ」「こんな台を飛ぶ気持ちが分からない」「転んだ痛みはさぞかし」と思いました。

 それが五輪で実施され、アスリートたちが「怖いものなし」で戦っている姿に感動しました。

 岩渕と鬼塚には国立スポーツ科学センター(JISS)での合宿で会ったことがあります。体力的には特に優れているとは思いませんでしたが、鬼塚は笑顔で前向き、ポジティブな印象。話し好きということを覚えています。

 採点のポイントは技の難易度、完成度、高さ、着地です。日本の男子は決勝に進めませんでしたが、女子は19日の予選を藤森が2位、岩渕が3位、鬼塚が7位と好位置で通過、期待していました。

 決勝は12選手が3回ずつ滑ります。ベストのスコアを一つだけ採用するハーフパイプと異なり、ビッグエアは良い方の2回の得点を合計します。日本の3選手は1回目に80点前後をマーク。2、3回目で勝負を懸けて大技に挑戦しましたが、着地が決まらず、思ったような点を得られませんでした。

 残念な結果でしたが、若い2人が世界で戦う姿を見て、目指す子どもたちは増えていくのではないかと思います。

 ソチ五輪から始まったスキーのハーフパイプのように五輪で新たに採用された種目は4年後には比較にならないほどレベルが上がります。ビッグエアも例外ではないでしょう。競技者として真っすぐ前を見て、自身を磨いてライバルたちと渡り合う姿を楽しみにしています。

(共同)

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