7月3日
<奥寺康彦の目>なぜこれほど動き悪かったのか
今大会は、集中して守ってボールを奪ったらカウンターというチームが多い。スペインを苦しめたロシアもしっかり守っていた。クロアチアにPK戦の末に敗れたデンマークもそう。守備を徹底しながら、持ち味の高さを生かそうとしていた。
それにしてもクロアチアのコンディションが悪かった。どちらも1次リーグ最終戦から中4日。大会には中だるみの時期があるものだが、この日に向けたコンディション調整に失敗したのか。開始1分に先制を許したのは隙を突かれたのかもしれないが、終始動けていなかった。
3分後に同点にしたとはいえ、追いついていなければずるずると終わったかもしれない。マンジュキッチは得点したとはいえ本当に動きが悪かった。中心選手のモドリッチも、本来はもっと動きながらパスをもらって展開するのに、できていない。
デンマークは、そのモドリッチをマークする狙いがはっきりしていた。守備的MFデラネイがついた。クロアチアはラキティッチを生かせば良かったが、それもできていなかった。3−0で勝った1次リーグのアルゼンチン戦はうまくいっていたのだが。
とにかくクロアチアは苦労した。なぜこれほど動けなかったのか彼らもショックだったと思うが、次は失敗しないだろう。良い試合をするのではないか。 (元日本代表FW)

