6月27日

<戸田和幸 Russia>相手の長所を消し効果的に得点したウルグアイ

ロシア戦の前半、FKで先制ゴールを決めるウルグアイのスアレス=サマラで(ロイター・共同)

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 大会前の不安を吹き飛ばし勢いに乗る開催国ロシアと、古豪ウルグアイの1位通過を賭けた一戦は、効果的な戦略としたたかさで違いを見せた古豪の勝利に終わった。

 前線に大きなターゲットマンを置きつつチーム全体でのひたむきなハードワークが実って2連勝。ロシアに対しウルグアイは前線へのロングボールを蹴らせない守備陣形を採り、ロシアのストロングポイントを実に効果的に消した。

 ひとたびボールを奪えば、前線には2人の世界トップレベルのストライカー、スアレスとカバニが待ち構えており、鋭い攻撃であっという間にシュート場面を作り出す。

 相手の長所を確実に消しながら、同時に自分たちの長所を発揮するウルグアイの試合巧者ぶりが非常に印象に残った。

 元来、固い守備からのカウンターが特長の国だったが、今回のウルグアイにはテクニックに優れゲームをコントロールできるベシノ、ベンタンクール、トレイラといった戦術大国イタリアで鍛えられた選手が揃っているのも強みだ。

 これで、ポルトガルと対戦することが決まった。辛抱強く守ったところからのカウンターはもちろんのこと、ボールを保持したところからでもチャンスメーク出来るようになったウルグアイ。最高の2トップと共にここからどこまで上り詰めることが出来るのか、非常に楽しみだ。(2002W杯日本代表)

中スポ 東京中日スポーツ

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