6月20日

<こんな人こんな話>大迫原点 日本一の凸凹練習場

凸凹な鹿児島城西高の練習グラウンド=鹿児島県日置市で

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 大迫勇也は全国高校サッカー選手権で史上最多10ゴールを挙げて、その名をとどろかせた。準々決勝で対戦した滝川第二(兵庫)の選手が「大迫半端ないって」と号泣しながら連呼したのも伝説となった。鹿児島城西高、中学も同校系列の育英館中出身と同じグラウンドで6年間過ごした怪物。さぞや、最高の環境で育ったのかと思ったが…。

 中学の山平義幸監督、高校の小久保悟監督とも頭をかいた。「ぜひ練習場を見てください。誇って良いのか、日本一凸凹と言える練習場ですから(苦笑)」。現場を見ると納得。砂場みたいなところもあった。しかし、この環境で育ったからこそ、力強くボールを収め、強烈なシュートが打てるのだとも思った。恩師2人は「そうだといいですけどね」とまた苦笑した。

 アジア最終予選・イラク戦(昨年6月)前、ハリルホジッチ監督は劣悪なピッチに神経をとがらせていた。一方の大迫はひょうひょうとしていた。「別に大丈夫っしょ。相手も条件は同じだし。どんな環境でも問題ないっしょ」。酷暑、長い芝、それに加えテロ事件…。当時、何かと周囲は騒がしかったが、動じない薩摩隼人(さつまはやと)はコロンビアも一太刀で黙らせた。 (占部哲也)

中スポ 東京中日スポーツ

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