6月1日
<記者の目>ベテランの対応力に賭けた人選 前回大会教訓に
惨敗したブラジルの教訓をロシアで生かす−。西野監督が導き出した答えは「対応力」だった。前回大会は「自分たちのサッカー」の一本やりで変化に対応できず、折れた。
【初戦のコートジボワール戦】英雄FWドログバの投入後にスタジアムの空気が一変し、1−2の逆転負け。
【2戦目のギリシャ戦】退場者を出した相手を最後まで崩せず、0−0の引き分け。
【3戦目のコロンビア戦】後半から登場したハメス・ロドリゲスに屈し、後半だけで3失点し、1−4の大敗。
西野監督はこの日、「ブラジルでの結果を踏まえて成長し、ロシアへ向けて強化を進めてきた」と語った。苦味を忘れず、幅を広げようとした4年間−。本田、香川、長友らは「集大成」と口をそろえる。
想定外の変化への「順応性」はシステムだけでなく精神面も含まれる。11人の前回大会の経験者をそろえたのは、惨劇から立ち上がり、学び、身に着けようとした「対応力」に賭けたようにも見える。 (占部哲也)
