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能登半島地震特集

能登道が一部復旧 「便利さ実感」

能登有料道路の一部区間が開通し、下り方面に向かう乗用車=29日、石川県羽咋市の柳田インターチェンジで(桑野隆撮影)

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 地震発生以来続いていた石川県の能登有料道路の通行止めが29日、柳田インターチェンジ(IC)−徳田大津IC間で解除され、接続する能越道の徳田大津ジャンクション(JC)−田鶴浜ICも通行可能になった。能登有料道路の残る徳田大津IC以北は横田ICまでが4月20日ごろ、横田ICから穴水ICまでが4月27日までに一部片側交互通行での開通を目指す。また、石川県の避難者は29日午後11時現在、1210人で、余震は約290回に達した。

 通行止めが解除されたのは29日午後3時。田鶴浜IC手前の七尾市高田町の国道で通行止めの標識がはずされると、待っていた3台の車が早速、走行した。

 地震の影響で路面に約50カ所の亀裂や段差が生じ、修復作業を急いでいた。実際に走ってみると所々に真新しいアスファルトが敷かれ、通過するたびに「ガタン」と車が突き上げられた。しかし、それ以外はスムーズ。通行止め解除から10分もすると普段と変わらない交通量となった。

 被災した自宅の片づけに来た息子を小松空港まで送って帰宅途中の輪島市の主婦北村えり子さん(56)は「行きは国道を使って時間がかかったので助かる。普段何げなく使っていたが便利さをあらためて実感した」と話した。

 羽咋市の柳田IC(下り方面)でも、午後3時の通行止め解除と同時に近くの空き地などで待機していた乗用車やトラックなどが次々と下り方面に吸い込まれていった。西山パーキングエリアで休憩していた羽咋市内の会社員男性(47)は「震災のつめ跡を路面の段差に感じた。早く完全に復興してほしい」と語った。

 

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