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能登半島地震特集

門前・道下地区唯一のスーパー 再開に客続々

本格的に営業を再開したスーパーマーケット=石川県輪島市門前町で

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 能登半島地震で被害の大きかった石川県輪島市門前町道下地区で27日午前、唯一のスーパー「サン・フラワー道下店」が本格的に営業を再開した。店内は壁や床に亀裂が走り、商品は散らかっているが、住民らは「ありがたい」と次々と買い物に訪れた。

 地震が発生した25日は月に1度の定休日。従業員が駆けつけると、商品は棚から落ち、床の一部は20センチほど陥没。冷蔵庫が故障したため、生ものは廃棄処分した。26日に店内を掃除し、営業はしなかったが、炊き出し用などの商品は販売した。

 27日は通常より約30分遅い午前9時すぎに開店。営業を知った客が訪れ、従業員は散らかった商品を元に戻しながら客に応対した。

 家が傾いて夜は避難所生活という同地区の山本久子さん(58)は「果物を買いに来た。再開してくれて助かりました」と笑顔を見せた。鞠山紀雄社長(39)は「ほかの2店舗と合わせて被害総額は約3千万円。できるだけ早く営業したかった」と話していた。

 (報道部・高橋雅人)

 

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