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能登半島地震特集

能登道 あす一部開通 来月中に仮設80戸

余震が続き、不安そうなお年寄りたち=28日午前9時14分、石川県輪島市門前町の門前西小学校で(畦地巧輝撮影)

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 能登半島地震で大規模な被害を受けた石川県能登地域の交通基盤整備が進み、能登有料道路の一部と能越自動車道の通行止め区間が、29日に開通することが決まった。輪島市と穴水町に設置予定の仮設住宅も4月末までにとりあえず80戸を完成させる計画。一方、現地の避難所では、高血圧や不眠などの症状を訴える住民が続出しており、不安が広がっている。

 能登有料道路は、柳田インターチェンジ(IC)以北で11カ所に盛り土の損壊が発生、終点の穴水ICまで通行止めとなっている。県は、このうち比較的被害が軽い柳田−徳田大津両IC間の修復を集中的に行い、復旧にめどをつけた。29日午後3時に同区間で通常通行を再開する。

 損壊が激しい徳田大津IC以北は、横田ICまでが4月20日ごろに、穴水ICまでは同27日までに、それぞれ1車線での供用開始を目指す。能越自動車道の徳田大津−田鶴浜IC間も今月29日午後3時に開通する。橋脚の一部にひび割れが見つかった能登島大橋は、部分補修で復旧できることが分かり、大型連休前に開通させる。

 交通関係では、修復のため運休が続いていた、のと鉄道も3月30日の始発から運行を再開することが決まった。仮設住宅は、輪島市の宅田町、門前町舘町、門前町道下、穴水町の峠町の4カ所で各20戸を設置する。

 一方、石川県選挙管理委員会は28日、県議選(30日告示)の選挙事務に支障がないかの現地調査を行った。谷本正憲知事は、支障があれば他市町に応援を求める考えを示した。

 このほか28日午前11時現在で県がまとめた県内被害状況では、重傷27人、軽傷は221人に達し、住宅の全壊は71戸、半壊は237戸となった。

 

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