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能登半島地震特集

「一生忘れない修了式」 1日遅れで鳳至保育所

元気いっぱいに旅立ちの曲を歌う年長児たち=28日午前10時30分、石川県輪島市の鳳至保育所で

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 ♪春だよ、ぼくらの春が来たよ。すてきな春がここにも来たんだ−。石川県輪島市堀町の鳳至保育所で28日、修了式があった。地震のため、市内各保育所で延期が相次ぎ、一時は中止やむなしとの声もあった催し。年長児たちは元気いっぱいに旅立ちの曲を歌い、1日遅れで証書を受け取った。 (報道部・前口憲幸)

 桜の造花を左胸に飾った年長児10人が盛大な拍手で迎えられた。同日午前8時すぎの強い余震で平常保育の開始は先送りに。それでも、年中児以下も見送りに集まった。修了証書の日付は「27日」のまま。一人一人に証書を手渡した竹田むつ子所長は「少し遅れたけど、みんなそろって式ができることを喜んでいます」と語り掛けた。

 大地震で保育所は建物2階で水漏れが発生するなど被害を受けた。正面の通りは車が通行できないくらいに深く陥没している。不安の中、出席した米谷未那ちゃん(6つ)の母英理子さん(29)は「祖母の家が半壊し、大変なショックもあったが、節目の行事は大切にしたかった」と感謝した。

 竹田所長は「一生忘れない修了式。有事で学んだ体験を忘れず、強い子に育ってほしい」と目を細めた。

 

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