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能登半島地震特集崩落11カ所 盛り土に集中 能登有料道路県、復旧時に補強能登半島地震で損壊が多発し、石川県羽咋市の柳田インターチェンジ(IC)以北が通行止めとなっている能登有料道路で、激しい崩落が発生した11カ所は、いずれも土を積み上げて固める「盛り土」工法で建設されていた。橋などを架ける手法に比べ、費用が安くて工期も短く、広く行われているが、同県は特に高く盛り土した場所に被害が集中していることから、今後の復旧工事で補強を行う方針だ。 県によると崩落地点の盛り土は、最大で高さ30メートルほどの土を積み建設されていた。山間地などに道路を造る場合、地盤を切り崩すなどの工法もあり、新潟県中越地震では損壊が起きた。能登有料道路にも同種の工法の個所もあるが、今回の地震ではすべて盛り土部分で崩落が発生していた。 一般的に道路の建設費は、橋の場合、1メートル当たり300万−400万円なのに対し、盛り土はその10分の1程度とされ、工期も短い。強度については、土質や地盤などで異なることから、橋などのように耐震基準はない。 被害が集中したことについて石川県は「基準がないので何とも言えないが、結果として(今回の揺れに)耐えられなかった。だから補強する」と説明している。 今後の復旧で石川県は、崩れた土を積み直す形で修復する計画。これに合わせて行う補強の工法は、例えばグラスファイバーの網のようなものを盛り土に入れることなどが考えられるという。 県は、比較的被害が軽い柳田−徳田大津両IC間は復旧工事を急ぎ、能越自動車道の通行止め部分も含めて4月1日には開通させる計画。徳田大津IC以北は、県が学識者ら3人で組織した復旧工法検討委員会が早急に復旧方針を固め、大型連休までに仮復旧させる考え。完全復旧は通常、1年程度かかる工期の短縮を検討する。
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