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能登半島地震特集

輪島・門前600世帯で水道復旧 市温泉旅館協入浴サービス開始へ

 能登半島地震は28日で発生から4日目を迎えた。石川県輪島市門前町の一部で水道が復旧するなど復興に向けた足取りが始まったが、自宅が倒壊するなどした被災者約2100人は避難所で依然、不自由な生活を送る。給水場所、医療機関の受付など、生活に欠かせない身近な情報をまとめた。

 断水が続いていた輪島市門前町は27日、一部地域で水道が復旧した。住民らは「これで気兼ねなく水が使える」と喜びの声を上げた。28日午後には、自衛隊による風呂のサービスも始まる予定で、避難している住民も4日ぶりに体を洗うことができそうだ。

 27日午後7時までに復旧したのは断水していた1900世帯のうち、門前地区の600世帯。下水道が使用できるかは調査中のため、市は「(便が)詰まると大変なのでもうしばらくは仮設トイレを使ってほしい。風呂も自粛して」と呼びかけている。

 約100人が入所する同町深田の特別養護老人ホーム「ゆきわりそう」でも午前11時すぎに水が出るようになった。森岡すみさん(87)は「量を気にせず、毎食後に入れ歯を洗うことができる。うれしい」と笑顔を見せた。

 28日は自衛隊が午後4時から簡易風呂を設置する予定。約300人が避難している道下地区の諸岡公民館前に用意するという。

 一方、輪島市温泉観光旅館協同組合は28日から、避難所の被災者を対象に無料入浴を実施する。加盟15施設のうち4宿泊施設を使って、マイクロバス送迎により1日125人に入浴してもらう。給水制限の解除に伴い、入浴施設と入浴者数を増やしていく。

 入浴施設は次の通り。

 ▽ホテル「八汐(やしお)」=午後1時半−同3時、毎日25人▽ねぶた温泉「能登の庄」=午前11時−午後1時、同25人▽ホテル「高州園」=午前11時−午後1時、同50人▽ホテル「米久」=午前11時−午後1時、同25人

 

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