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能登半島地震特集

余震200回超 最大震度5弱 首相、「激甚」指定前向き

 能登半島地震で、大規模な被害を受けた石川県輪島市は26日、同市門前町の3世帯4人に対し避難勧告を出した。余震で避難道路が崩れ孤立する恐れがあるためで、今回の地震で避難勧告が出されるのは初めて。現地では復旧作業が本格化し、公共交通機関も一部を除き正常化しているが、七尾市の能登島大橋で橋脚の一部にひび割れが確認されて新たに通行止めが決まるなど、依然として厳しい状況が続いている。

 安倍晋三首相は、同日夜、能登半島地震の激甚災害指定に前向き姿勢を示した。

 輪島市によると、3世帯の家屋は山間地に点在し、それぞれ避難できる道路が1路線しかない。4人は高齢で、余震が続発しているため市が避難を呼びかけたが、応じなかったことから勧告したという。

 気象庁の観測では、余震は27日午前1時までに228回。26日午後2時46分ごろには志賀町で震度5弱の揺れがあった。同庁は、まだマグニチュード5−6級の余震が起きる恐れもあるとしている。

 止まらぬ揺れに、輪島市内では住民に不安が広がっており、夜に入って数百人が自主避難した。石川県によると、同日午後9時現在、同市など2市4町で1911人が避難所に入っている。

 同県の調べでは、同9時現在の負傷者は重傷22人、軽傷179人。富山県でも高岡市で1人が軽傷を負ったことが分かり、同県内のけが人は重傷1人、軽傷12人に。新潟県も含めた重軽傷者は計218人に達した。

 石川県内の全壊住宅は59戸、半壊が193戸。

 能登地域の道路12路線の17カ所で通行止め。停電は、最後まで続いていた輪島市の7世帯が同日夕に復旧した。断水は輪島、七尾両市と穴水町の5610戸で続いている。

 

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