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能登半島地震特集

家の危険度判定急務 専門家指摘、余震の被害を懸念

 金沢大の研究者でつくる調査チームなどが26日、輪島市の家屋倒壊現場の調査を開始した。地震工学が専門の村田晶金沢大助手(35)は、雪が多い地域で家が頑丈だったとする一方で、傾いた家の危険度判定を急ぐ必要性を指摘した。

 阪神淡路大震災などを調査してきた村田助手は、被害の大きかった輪島市門前町を中心に視察。中心部では「街道筋で商店が多く、1階部分に壁が少ない」とした上で「南北に開口部がある建物の被害が多い」と指摘。今回の地震は南北方向の揺れが強かった可能性があると分析した。

 建築基準が変わった1981年以前の建物は地震に弱いとされることに対し、「古い建物が多いという印象だが、古くても柱とはりの接合部がしっかりしている建物は被害が少ない」と指摘。ただ、今後も余震による被害が多く出る可能性があるといい、建物の被害を見極める応急危険度判定士が少ないことから「どの家が危険かわからない人が多いはず。早急に判定する必要がある」と話した。

 

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