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能登半島地震特集

金大名誉教授ら輪島で調査 地滑りの恐れ指摘

 金沢大の河野芳輝名誉教授(地球物理学)らが石川県輪島市門前町に入り「地層と地層の間にある粘土質がひび割れて、水が入り込めば、地滑りにつながることがあるかもしれない」と述べ、被害の拡大に注意を促した。 (報道部・伊藤弘喜、青木真)

 河野名誉教授は「被害の特徴は従来の地震と変わりはない。(能登地方の地震は)想定できないことではなかった。1985(昭和60)年と93年にあった地震と今回の地震の震源地は能登沖で直線上に並んでいるようだ」とも指摘した。

 一方、大学に残って地震波形を調べた平松良浩助教授(地震学)は「邑知潟断層帯や森本・富樫断層帯で想定されるのと同じメカニズムで地震が起きた。海の中で活断層の有無がよく分からずノーマークだったが、活断層があったとしても不思議ではない」と分析。「本震をかろうじて耐えた地盤や建物が、余震で崩れたり倒れたりする恐れは十分ある」と警戒を呼び掛けた。

 現地には北浦勝教授(地震防災工学)と石渡明教授(地球科学)も同行した。

 

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