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能登半島地震特集

目の前で道崩れた 能登有料道 SAに逃げ込み

 「目の前で道が崩れてなくなった」−。石川県七尾市の中島支所などでは、近くの能登有料道路別所岳サービスエリア(SA)から助け出された人たちが、地震の恐怖を口にした。

地震の影響で能登有料道路の一部が陥没し別所岳SA(後方)に残された人たち=25日午後2時45分、石川県穴水町

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 家族3人で七尾市の和倉温泉から石川県輪島市の総持寺祖院に車で向かっていた金沢市の主婦小野江恵子さんは「最初は何かに乗り上げたと思った。すぐ車が横に揺れ、地震と分かった」と驚いた表情。道路が陥没して車は先へ進めなくなり、戻ろうとすると目の前で道路が落ちた。近くにあったSAに逃げ込んだ。

 不安は感じたものの、他の避難者が落ち着いた様子で混乱はなかった。救出まで6時間余。電気が止まって自動販売機が使えず、「のどが渇いた。おなかがすき、おみやげに買っていたまんじゅうを食べてしのぎました」と話した。

 同SAで孤立した137人のうち約100人は、SAから林道を歩いた後、マイクロバスなどで中島支所へ運ばれた。毛布にくるまり、疲れた表情で炊き出しのおにぎりを食べる人もいた。

 支所で帰りのバスを待っていた愛知県の小野明子さん(68)は「バスの行き場がなくなり、バックでようやくSAに着いた。水が出なかったので、お手洗いなどに困った」と振り返った。

 (報道部・加藤裕治)

 

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