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野党共闘は一部、厳しい結果に

2017年10月23日 紙面から

 衆院選の対決の構図が三極に分かれた結果、個別の選挙区では「一騎打ち型」「三つどもえ型」「野党乱立型」の争いが展開された。本紙の調べでは、無所属候補を含め三極それぞれが一人以上の候補を擁立した選挙区は、全二百八十九選挙区のうち約四分の三に当たる二百十五に上った。政権批判票の受け皿が分散し、結果的に野党側が与党を助けた格好になった。

 野党系候補は、自民候補との一騎打ち型となった選挙区ではおおむね善戦。北海道1区では立憲民主の道下大樹氏、宮城5区では無所属の安住淳氏、新潟4区では無所属の菊田真紀子氏が早々に当選を決めた。

 三つどもえの選挙区では、千葉3区で立憲民主と希望の元職二人が自民前職に挑んだが、届かなかった。群馬1区では希望前職が自民前職に敗れたが、共産候補の得票を合わせれば逆転していた。一方、岩手1区で希望前職が自民前職、共産新人に、愛知5区で立憲民主前職が自民前職と希望新人に勝つなど、野党系が議席を確保した選挙区もあった。

 野党系候補が乱立した選挙区では、さらに野党に厳しい結果になった。

 東京11区では、希望、共産、立憲民主三党の新人が自民前職に挑んだが、及ばなかった。千葉13区でも、自民前職に希望、共産、立憲民主の三人が敗れた。三人の合計得票は自民を上回った。

 野党は、希望の党が政権交代を掲げ、全体の三分の二を超える百九十八選挙区で候補を擁立。共産が「希望は自民党の補完勢力」と批判し対抗馬を擁立するなどしたため、野党共闘は一部にとどまった。

 (横山大輔)

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