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自公300議席超 立憲民主が野党第1党

2017年10月23日 3時0分

自民党本部の開票センターで、自身の名前にバラを付け笑顔を見せる安倍首相=22日午後9時57分、東京・永田町

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 第48回衆院選は22日に投票、即日開票された。自民、公明両党は307議席以上となり、自民党が追加公認した無所属候補3人と合わせて定数465の3分の2(310)を確保した。安倍政権の継続が決定。自民党は国会運営を主導できる絶対安定多数(261)に単独で達し、大勝した。希望の党は不振で、公示前の57議席前後に届かない見通し。立憲民主党は50議席を固め、公示前の16議席から3倍以上に躍進し、野党第1党が確実となった。共産党、日本維新の会は低調だ。

 安倍晋三首相(自民党総裁)は11月1日にも特別国会で第98代首相に指名され、第4次安倍内閣が発足する運び。来日するトランプ米大統領と11月6日にも会談し、選挙戦で訴えた北朝鮮への圧力強化に向けて連携を確認する。

 安倍政権下での憲法改正に賛同する与党や希望の党、日本維新の会などの改憲勢力が衆院定数の3分の2以上を獲得したことを踏まえ、憲法論議の加速を狙うとみられる。

 首相はテレビ番組で「自民党への厳しい視線があると認識しながら、勝利に対して謙虚に向き合う。一つ一つ仕事をし、結果を出す」と強調した。希望の党の小池百合子代表(東京都知事)は出張先のパリで記者団に「私自身、おごりがあったのではないかと反省している」と敗北を認めた。立憲民主党の枝野幸男代表は別の番組で「上からの政治ではなく、国民の声に寄り添った政治を取り戻す」と述べた。

 23日午前1時半現在、自民党は276議席、希望の党48議席、公明党29議席、共産党11議席、立憲民主党50議席、日本維新の会8議席、社民党1議席。日本のこころは議席ゼロの見通しだ。希望の党と立憲民主党は野党第1党を争っている。

 共同通信社が同1時現在で集計した衆院選の推定最終投票率は53・83%。戦後最低だった前回を1ポイント程度上回るが、2番目に低い投票率となる可能性がある。台風21号の影響で愛知、三重など8県の一部自治体で離島便が欠航するなどしたため、投票箱が回収できず、即日開票されなかった。

 今回は8政党などから計1180人が立候補し、計465議席(小選挙区289、比例代表176)を争った。選挙権年齢が「18歳以上」へ引き下げられてから初の衆院選。定数は10削減され戦後最少となった。

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