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小池代表に次々「造反」 民進から合流の希望公認候補ら

2017年10月20日 紙面から

 民進党を離党し、希望の党に合流した衆院選の公認候補から、小池百合子代表の路線に対する異論が相次いでいる。党のイメージ低下につながるにもかかわらず「造反」と受け取れる発言も飛び出している。

 民進前職で希望公認の山井和則氏(京都6区)は十七日、自らのホームページに「憲法は九条以外は改正しても良いが、九条は守るべきだ」「安全保障(関連)法は憲法違反の疑いもあり、反対した考えは変わらない」と書き込んだ。

 希望は公約で「九条を含め憲法改正論議を進める」と明記した。安保法に関しては、民進出身者を公認する条件として、政策協定書で事実上の容認を迫った。山井氏の書き込みは、小池氏に対する反発があるとみられる。

 柚木道義氏(岡山4区)は「安倍9条改憲は危険!」とのビラを配布した。小川淳也氏(香川1区)も「集団的自衛権の行使は違憲の疑いが強い」と主張している。

 升田世喜男氏(青森1区)は十八日に街頭演説で、一部野党が希望を自民党の補完勢力と批判していることに「私は全く信じていない」と断言した。ただ、「仮に補完勢力だと明確に分かったら、直ちに離党する」として、小池氏が自民党と手を結ばないようくぎを刺した。

 小池氏に対する批判は、希望の党内にとどまらない。民進党でなく、無所属で立候補した候補からも相次いでいる。民進前職で無所属の安住淳元財務相は十七日の演説で、小池氏について「『排除』なんて言葉を使う人間は弱い人間を見ても関係ない」と語り、「肌が合わない」と衆院選後の合流を否定した。

 公認候補の調整で、希望と民進側の調整役を務め、自身は無所属で出馬した玄葉光一郎元外相も十八日「『排除』という言葉を使わなかったら、今ごろ自民党と競っていた」と批判した。

 (我那覇圭)

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