民進党の前原誠司代表は十四日、参院側を中心に希望の党への合流を見送り、民進党「再結集」論が浮上していることについて「これほど有権者を愚弄（ぐろう）した話はない」と述べ、批判した。結集を呼び掛けられている立憲民主党の枝野幸男代表は「排除の論理を取らないのが、結党のいきさつだ。われわれの旗の下で、同じ考え方の皆さんと勢力を広げようと思っている」と語った。

　前原氏は埼玉県鶴ケ島市で記者団に「希望で審判を受けたらその政党でやるのは当たり前だ。再結集は絶対にやってはならない」と強調した。希望への合流を決めた九月二十八日の両院議員総会の決定は重いとの認識を示し「非自民、非共産の大きな固まりをつくるのは自分の仕事だ。（衆院選後の今月）二十二日以降も代表として大きな仕事がある」と述べた。

　民進党に残留している参院議員の一部が希望の党への合流を見送ると主張していることを巡って、前原氏は「皆さん方の声をしっかり伺う。ただ国民は自民党に代わる対立軸を求めている」と指摘した。一方、枝野氏は東京都内で記者団に「残られた方々が判断されることだ」と述べるにとどめた。合流に関し、当面残留となっている民進党参院側は「（九月二十八日の）両院議員総会は衆院選の戦い方を決めただけだ」（小川敏夫参院議員会長）としている。