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首相の遊説、日程非公表 批判市民を警戒か

2017年10月7日 紙面から

 安倍晋三首相(自民党総裁)の衆院選へ向けた遊説日程が、公表されないケースが続いている。首相に批判的な市民が集まるのを懸念しているとの指摘もあり、レーダーに探知されにくい「ステルス戦闘機」をもじった「ステルス作戦」とも呼ばれている。

 首相は6日、東京都国分寺市と立川市で街頭演説したが、党本部から事前の発表はなかった。5日も事前公表はなく、しかも場所は当初予定していた川崎市の新百合ケ丘駅前から、同市の向ケ丘遊園駅前へと直前に変更された。

 自民党は、事前に公表しない理由について「日程が急に決まったため」と説明。しかし、党関係者は「安倍政権に反発する市民が、街頭演説の会場に集まることを首相や官邸が懸念している。官邸は『ステルス作戦』と呼んでいるようだ」と指摘する。

 首相は、東京都議選の投開票前日の7月1日、東京・秋葉原で街頭演説し、一部の聴衆から「帰れ」「安倍辞めろ」などの声を受け、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」などと怒って世論の批判を浴びた。

 (中根政人)

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