衆院選に向け、「三大都市圏連合（三都連合）」で合意した愛知・大村秀章、東京・小池百合子、大阪・松井一郎の三知事は三十日、大阪市内のホテルに顔をそろえた。

　会見会場となったホテルの宴会場は、二百人の報道陣で埋まり、カメラのフラッシュに三人は目を細めた。中央に座った大村知事は、グリーンのネクタイ姿で「両者の応援団として、東海の同志とともにしっかり頑張りたい」と語った。

　厳しい言葉で国に財源や権限の移譲を求め続ける大村知事は「（三都連合で）真の地方分権の確立、推進を」と話すと、隣に座った小池知事は「地域で改革を進める必要がある」と応じた。

　「希望の党」と、九月の堺市長選に擁立した新人が敗れるなど、党勢に陰りも見える日本維新の会。両党を率いる小池、松井両知事を、この日の着席位置と同じく、大村知事がつなげたとされる。

　「維新とは東京と大阪ですみ分けながら、改革の志を国会に届ける。三大都市がつながれば、日本が動きだす」と小池知事。松井知事も「希望の党とは政策でほぼ一致している」と返した。

　三人は政権交代を見据え、衆院選では、三人そろって街頭演説も予定するという。小池知事には、衆院選に立候補するタイミングを計っているのではとの臆測が絶えない。会見で、大村知事を含め出馬の可能性に質問が飛んだが、松井知事が「三都で一致したのに（三人の）誰かが立候補したら、うそだったということになる」と切り返した。