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全国

リベラル新党の動き 民進混乱拡大

2017年10月1日 紙面から

◆希望、民進前職に対抗馬

 民進党で三十日、同党出身者の公認申請に対して新党「希望の党」(代表・小池百合子東京都知事)が選別する方針を示していることを巡る混乱が拡大した。前原誠司代表は地方組織幹部を集めた会議で「皆さんの不安をさらに増長させた」と述べるなど対応に苦慮。辻元清美幹事長代行は希望に参加せず、無所属で立候補する意向を表明し、他にも不参加の動きが相次いだ。リベラル系の前衆院議員を中心に新党を模索する動きもある。希望は日本維新の会と、東京と大阪で候補者をすみ分ける選挙協力で合意した。

 会議には前原氏のほか、党執行部から大島敦幹事長らが参加。地方幹部に合流の決定を説明し、理解を求めた。出席者からは、希望に合流すれば確実に公認が得られるのかを不安視する声が相次いだ。

 前原氏は公認問題について「一両日中にしっかりと方向性を出したい。一刻も早く、不安を解消したい」と強調。「安倍政権をストップさせるのが野党第一党の責務。民進党独自の力で乗り越えられる状況ならば、こういった選択肢はなかった」と訴えた。「もう一度、政権交代可能な二大政党制をつくりたい」とも語った。

 安倍晋三首相が掲げる憲法改正や安全保障関連法に反対するリベラル系前議員は対応を協議。赤松広隆元衆院副議長は、選挙の対応に関して合流、無所属、残留を挙げた上で「新しい政党というのは一つの選択肢として置いておかないといけない」と記者団に語った。

 辻元氏は「希望の党には行かない」と明言。阿部知子副代表も「(希望とは)組めない」と述べた。最大の支持組織である連合幹部は「小池氏の手法は言語道断だ」と反発した。

 希望の党の若狭勝前衆院議員は三十日、五十人を超える規模の衆院選第一次公認を十月二日に発表すると説明した。一次公認には、合流する民進党出身者は含まれず、民進党前職がいる一部の選挙区に希望の独自候補を擁立していると明らかにした。一方、前原氏は二日の公認発表に関し「そんなことは決まっていない」と述べた。

 民進党の玄葉光一郎総合選挙対策本部長代行との協議で、若狭氏は民進出身者が含まれない一次公認のリストに関し「(希望の)新人候補は早く準備しないといけないためだ」と説明した。

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