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前原氏「希望に合流」 民進、常任幹事会で了承

2017年9月28日 紙面から

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 民進党は二十八日午前、党本部で執行役員会と常任幹事会を開き、前原誠司代表が、解散に伴う衆院選で党所属の衆院議員らを小池百合子東京都知事が代表を務める新党「希望の党」から立候補させる事実上の合流方針を説明し、了承された。合流を望む候補者が希望の党に公認申請し、立候補を認める。最終的に両院議員総会に諮って決定する。小池氏は、希望の党の理念・政策に合うことを条件に、議員ごとに受け入れるかどうかを選別する考えだ。

 前原氏は常任幹事会で「いよいよ解散の日だ。これから党の在り方を話し合い、決定を両院議員総会にかけて一致結束して臨みたい」などと、希望の党への合流方針を明らかにした。

 常任幹事会に示した案では、民進党の立候補予定者は希望の党に公認を申請し、交渉は前原氏に一任。民進党の公認は取り消し、候補者は出さないとした。

 出席者から異論が出たため、衆院解散後に再協議。午後の常任幹事会で、前原氏は「民進党への愛着は全く同じ思いだが、暴挙ともいえる解散に対し、あらゆる手段を検討せざるを得ない。希望の党とは代表が責任をもって協議する」と語り、両院議員総会に諮ることが了承された。

 前原氏の側近議員は同日午前、記者団に「前原氏本人も『希望の党』から出馬すると聞いている」と語った。

 希望の党の若狭勝衆院議員はNHK番組で、民進党議員の合流に関し「右も左もいた党だ。一人一人、基本的な政策が一致しているか見極める。一丸となって合流ということではない」と述べた。

 民進党内リベラル系の赤松広隆前衆院副議長のグループも会合を開き、対応を協議。出席議員の一人は「『希望の党』に希望者全員が受け入れられるか分からない。みな戦々恐々としている」と語った。

 自民党幹部の一人は、民進党と希望の党の動きについて「これまでに経験したことのないような厳しい選挙になる」と警戒する。

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で「選挙に勝つために(選挙)直前に、いろいろな組み合わせを行うのはかつて何回もあった。国民が見ているのは新党の組み合わせではなく、どのような政策を掲げるかだ」と合流の動きをけん制した。

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