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富山

訴えたいこと 1区

2017年10月15日 紙面から

 衆院選の投開票まであと一週間。県内三小選挙区の候補者八人は有権者に何を伝えようとしているのか。それぞれの思いを選挙区ごとに紹介する。 (上から届け出順)

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田畑裕明さん(44)=自民・前

改憲で自衛隊明文化

 二期目を振り返って。

 「北陸新幹線の大阪延伸ルートが確定した。与党の一員として議論に参画してきた。関西の皆さんと議論し一つの方向性を出せたことは印象深い。医薬品医療機器総合機構(PMDA)の北陸支部も誘致できた。医薬品産業は富山の経済を引っ張っている。富山のために役に立てたと思う」

 訴えたいことは。

 「働き方改革と社会保障の充実だ。少子化対策は喫緊の課題。小泉進次郎さんと『こども保険』について党内で一緒に議論し、提言した。社会保障に対し、若年層はどことなく不信感を持っている。未婚の方が結婚し、安定した職を得られる流れをつくり出せたら」

 憲法改正への考えは。

 「自民党は改正が党是。自衛隊の位置付けを明確にすべきだ。不戦の誓いは堅持しなければいけない。地方自治に関しては、条文記述が薄い。地方の声を国政に反映するための条文のあり方を訴えれば、響くのではないか」 (山本真士)

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吉田豊史さん(47)=維新・前

現状を維持か 改革か

 今の政治の問題は。

 「制度や仕組みがおかしい。安全保障関連法にしても共謀罪にしても、国民の権利を縛る方向に動いている。国家や権力が一人一人を縛るのは最小限にするべきで、それこそが民主主義が勝ち得てきた成果」

 日本に必要なのは。

 「危機感は日本にとって大事なキーワード。例えば、北朝鮮の問題は明らかに核を持つまでやりますよと分かっていたのに、手前で『どうするの』という真剣さがなかった。人口構造も今すぐ危機感を持たないといけないし、何よりも最優先事項だと思う」

 選挙で何を訴える。

 「今のままの継続か、改革かの二つに一つ。政治家の身を切る改革が必要だ。教育費の無償化は、今ある予算から無駄を省いて実現する。国家公務員の天下りなど、削れるところはたくさんある。有権者に分かりやすい選択肢を用意することと、候補者を選んだらどうなるかを説明しないといけない」 

  (山中正義)

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青山了介さん(42)=共産・新

国民の声 届く政治を

 選挙で何を訴える。

 「まず、安倍内閣が進めてきた立憲主義や憲法を無視した政治を切り替え、国民の声が届く政治に転換する。次に北朝鮮問題。対話なしの解決はあり得ない。憲法九条を持つ日本こそ、対話への仲介を果たす政治を実現できる。最後に若者や子育て世代を応援する政治の実現。大企業や富裕層から税金を取り、彼らを応援する財源を生み出す」

 安倍政権の評価は。

 「政権運営の仕方がひどかった。議会のルールも何もかもを無視している。臨時国会の冒頭解散は、まさにその象徴。それで済むなら本当に国会の存在意義があるのだろうか」

 野党再編の動きは。

 「自分たちの私利私欲のために当選する仕組みを作っただけ。野党共闘への期待もなくなり、本当に期待や支持していた人たちにとっては悲惨だったと思う」

 争点は。

 「安倍政治を続けさせるかどうかを有権者に問いたい」 (山中正義)

主な政党の公約

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