• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

富山

候補者 こんな人 1区

2017年10月12日 紙面から

 衆院選が公示され、政策の訴えに連日声をからしている県内三小選挙区の候補者八人。「人」に票を投じる小選挙区では、候補者の人となりは重要な判断材料だ。彼らはどのような人物で、なぜ政治家を志したのか。三回に分けて紹介する。 (届け出順)

写真

泥くささと行動力武器

田畑裕明さん(44)=自民・前

 元高校球児。最近、久しぶりに出場した試合で2安打を放った。夢中の走塁で息が上がり、「加齢を感じた」と笑顔で振り返る。

 政治家を志したきっかけは、富山市の森雅志市長との出会い。自分の物差しを持ち、強い決断で政治を動かす姿に触発され、銀行員から転じた。市議や県議を合わせて十年近く経験。三十九歳で元法相の長勢甚遠さんの地盤を引き継ぎ、衆院選に初挑戦で当選した。

 「派手さはないが、元サラリーマンとして生活者の思いを代弁できる代議士」と自己分析する。国政で使える武器は泥くささと行動力だと思う。「高きを求め誠に生きん」を座右の銘として、高い理想の追求と誠実な仕事を心掛けている。

 二期目は党の国対副委員長を務め、他党との折衝に心を砕く同僚と行動を共にした。「政治には華やかな部分とそうでない部分がある。縁の下の力持ちが汗をかき、政策が実行され、物事が動くところを垣間見られたことは勉強になった」。妻と長男の三人家族。富山市北代。 (山本真士)

メモ

 趣味 野球、スキーなどスポーツ全般▽リフレッシュ法 料理▽尊敬する人 小村寿太郎

写真

あいさつ運動を地道に

吉田豊史さん(47)=維新・前

 この国のリーダーになりたい−。小学生のときに「正義の味方、ヒーローになりたい」と思い、政治家を志した。「政治こそ(社会の)仕組みに触る力を与えられている。現代のリーダーは政治家」と熱く語る。

 衆院議員としては「一期生で安倍首相に質問する機会を与えてもらったのは良い機会だった」と振り返る。原稿は箇条書きで読まずにやるのがポリシー。「首相の目をずっと見て話した」。後でやりとりに対して、「首相があんなに真剣に聞いている姿は久しぶりに見た」と評価を受けた。

 県議二期目を目指した選挙から四年間、毎日地道にあいさつ運動を続けてきた。今は多忙で毎日はできないが、「外に立って皆さんの顔や目を見るのが政治の原点」と初心を忘れない。

 休日には家族との時間を大切にしている。全員の日程は合わなかったが、今夏は小学二年生の娘とプールへ行った。だが、「『お父さんで我慢する』と言われた」と苦笑い。妻と三人の娘の五人家族。富山市西長江。 (山中正義)

メモ

 座右の銘 感謝そして挑戦▽趣味・特技 素潜り▽富山での楽しみ ご飯

写真

小集会など対話を重視

青山了介さん(42)=共産・新

 大学生のころに薬害エイズの問題に関わり、政治活動に興味を持った。支援団体の代表世話人となり、裁判や被害者支援を経験。国による被害者への賠償や謝罪を見て、「正しいことを主張すれば、政治や社会は変わる」と確信した。

 中学時代の先輩に誘われて十六歳のころから、日本民主青年同盟の運動に参加した。二〇〇一年の参院選では、今衆院選でも立候補している坂本洋史さんの選挙事務所のスタッフに。平和問題など有権者からの期待の声に触れ、「自分も期待に応えられるような活動をしたい」と感じた。

 性格は「前に出るタイプではない」と控えめ。周りからは「相手の話を聞いて話をする」と言われる。共産党は良い意味で「一貫している」が、「何でも反対」というマイナスイメージもある。「イメージと候補者や政策のギャップをどう埋めるか。対話をどれだけ広げられるかが大事」と、小集会などを大切にする。休みには家事もこなし、妻と息子二人の四人家族。富山市秋吉。 (山中正義)

メモ

 好きな音楽 ジャズ▽趣味 読書と旅行▽好きな作家と作品 池井戸潤さんの小説「空飛ぶタイヤ」

主な政党の公約

新聞購読のご案内