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富山

小選挙区での戦い振り返る

2017年10月8日 紙面から

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圧倒的強さ誇る自民

7回中5回、全3議席独占

 解散による衆院選は十日に公示を迎えるが、一選挙区で一人が選ばれる小選挙区制が導入されたのは一九九六年。「自民王国」で知られる県内は、補選を除く七回のうち五回で全三議席を自民が独占してきた。圧倒的な強さを誇る自民に、他党が挑んできた戦いを振り返った。

政権交代追い風 09年民主初勝利

1区

 自民候補の得票率が他選挙区より低い傾向にある激戦区。元法相の長勢甚遠氏(自民)が一九九六年から四回連続で制したが、自民から民主への政権交代の風が吹いた二〇〇九年、村井宗明氏(民主)が三度目の挑戦で初めて議席を奪った。しかし、自民が再び政権を握ることになった一二年、長勢氏の後を継いだ田畑裕明氏(自民)が村井氏や吉田豊史氏(維新)らとの激戦を制し議席を奪回。田畑氏は一四年も、村井氏が全面支援に回った吉田氏を退けた。民主は初めて公認候補を出せず、存在感を低下させた。

宮腰氏が6連勝 牙城は揺るがず

2区

 自民が全勝し「牙城」を築いている。住博司氏(自民)の死去に伴う九八年の補選で初当選した宮腰光寛氏(自民)が、〇〇年から六回連続で当選している。政権を奪われる逆風が吹いた〇九年も、過去最多の十万五千票を得て、藤井宗一氏(社民)らに貫禄勝ち。一二、一四年はともに社民、共産の候補を危なげなく退けた。

国民新旗揚げの05年綿貫氏制す

3区

 自民の重鎮として衆院議長などを務めた綿貫民輔氏が強固な地盤を誇ってきた。自民候補だった九六、〇〇、〇三年は次点に十万票差をつける圧勝。郵政民営化に反対し、国民新党を旗揚げして迎えた〇五年も、比例代表からくら替えした萩山教厳氏(自民)を破った。綿貫氏が比例代表へ転出した〇九年、元高岡市長の橘慶一郎氏(自民)が、元民放アナウンサーの相本芳彦氏(無所属)らに競り勝った。橘氏はその後、着実に支持を浸透させて得票率を伸ばしている。

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